古龍はどのようにして翼を得たか?【モンハン生物学】

モンハン

モンハンに欠かせないモンスターの種族といえば、飛竜種と並んで古龍種を挙げる人が多いのではないでしょうか。

歴代のモンスターハンターシリーズでは、村クエスト(ライズでは里クエスト)ではパッケージに描かれている看板モンスター(飛竜、牙竜など)がラスボスである一方、その後集会所クエスト上位やG級を進めることで真のラスボスである古龍種と戦うことになるパターンが多いです。

そんな古龍ですが、その生態は大きな謎に包まれています。制作側が意図的に隠していると言っても過言ではないでしょう。

今回はそんな古龍の謎の一つである「翼」について考察してみたいと思います。

※本考察では、祖龍ミラボレアス、いわゆるミラルーツがすべての古龍の祖であるという言い伝えをかなり無視していますので、ご了承ください。

※モンスターハンターストーリーズ2のラスボスについてのネタバレを含みます。

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古龍の翼の何が異常なのか

多くの古龍は2対の翼を持っています。いわゆる「ドラゴン」と呼ばれるものに近いと言えます。明らかにそうでないものも存在しますが、それらについてはまた別の機会に・・・

翼を持っている古龍といえば、古龍の代表ともいえるミラボレアス系統を始め、いわゆる「ドス古龍」であるテオ・テスカトル、オオナズチ、クシャルダオラや、MHWにて登場したヴァルハザク、ネロ・ミェールなどなど。

また、海竜種に似た骨格であるアマツマガツチやナルハタタヒメ、イブシマキヒコでさえ、よく見ると背中には翼の痕跡が残っています。

このような古龍の翼は、現実世界における鳥類やコウモリなどの飛行生物、モンハン世界における飛竜や翼竜、ガブラスのような存在とは、ある1点において大きく異なっています。

他の飛行生物における翼は前肢が発達したものであるため、翼を含めると足は4本です。

ところが古龍は、4本足に加えて翼を持つ生物であり、明らかに異質であることが分かります。

元を辿ると、我々の手足は魚の前ヒレと後ヒレが進化の過程で発達したものです。それを考えると、古龍種は全く違うルーツを持つ生き物だと考えることができます。

翼になる前は足だった?

話は一旦逸れますが、飛竜種の祖先は普通に4足歩行だったと言われています。そこから進化を重ねた結果、リオレウスのような完全2足歩行になったとされます。

その飛竜種の祖先の特徴を多く残すのがティガレックスであり、短時間の飛行を行える翼を持っているものの、基本的には足を4本とも使って移動します。

そのティガレックスと同じような特徴を持つ古龍種がいくつか存在しています。ゴア・マガラやゴグマジオス、ネルギガンテなどの、いわゆる「ゴア・マガラ骨格」と呼ばれるモンスター達です。

これらのモンスターは翼を前足のように用いた攻撃を繰り出してくるのが特徴です。その一方で、ある程度の飛行能力を有している種もいます。

普通に生活していて、背中に足がついていて役に立つことってある?

ここまで読んでくれた皆さんに質問なのですが、普通に生活していて「あー、背中にもう一対の腕が欲しいなあ」と思ったことってありますか?

私は調理後のおかずの皿をたくさん運ぶときにそのようなことを思うことがありますが、それはあくまで「ものを持てる程度に器用に動かせる」という前提でのことです。

ただ相手に叩きつけたりするだけなら、通常の前足で十分だと思われます。

古龍の場合は、飛竜と比較した場合には「飛行しながらも前足を器用に使うことができる」というアドバンテージがありますが、実際の戦闘においてそのアドバンテージを生かした戦いをする古龍種はなかなかいません。高速飛行からのキックくらいなら飛竜でもできますしね。

翼が先か、足が先か、ヒレが先か

ゲーム内の情報をもとに色々と考えてみましたが、ゲーム内のキャラクターの考察が必ずしも正しいとは考えられず、制作側により仕組まれたミスリードの可能性もあります。

また、異常な存在なので、単純な進化論には当てはまらない可能性も念頭に置かないといけません。

そのため、ここでは考えられる可能性をすべて考えてみたいと思います。

翼が先?(古龍の起源はドラゴン的生物説)

最初からドラゴン的な見た目をしていた可能性も無視することはできないと思います。

明らかに通常の生態系を逸脱した強さ、特殊能力、寿命など、我々の知る生物の進化の枠組みに当てはめることが必ずしも正しいとは限りません。

例えば、地球上で様々な脊椎動物が魚から進化したのは、地球が水の惑星だったためです。

モンハン世界も現在においては水が豊富な土地が多いですが、過去はわかりませんし、そもそも古龍がモンハンの舞台である惑星出身だという決定的な証拠は今のところありません(エイリアンである可能性)。

「ウイルス」や「菌」という概念があるようなので、モンハン世界の人類やその他多くの環境生物やモンスターの共通の祖先はそのような存在なのでしょう。しかし、古龍はどうでしょうか。

古龍の祖先にあたる原生生物は今のところ確認されていません。

古龍自体が珍しいため分類が進まないのは仕方ないのですが、今のところ分かっている古龍の特徴が「古龍の血や古龍骨が剥ぎ取れる」以外ありません。

上記までのことも根拠としてはかなり弱いですが、「すべての古龍の祖たるミラルーツ」という言説がいまだに根深いことからも、最初から翼があった説を提唱しておきます。

足が先?(古龍の起源はゴグマジオス的生物説)

ゴグマジオスは初登場作品であるMH4Gにおいて、「原始的な古龍」と言われています。

その理由が「太古から同一の個体が生きているため世代を繰り返す回数が少なく、進化をあまりしていない」ということのようです。

そもそも、これはしっかりと観測した事実に基づいているのかも考える必要があります。ギルドによって古龍関係の情報が捻じ曲げられるなんて日常茶飯事ですからね。

調べたけど情報のソースが分からなかったので禁忌の書を読んできます・・・さっきkindleで買いました

ヒレが先?(古龍の起源は魚的生物説)

一見すると海竜種のような古龍種も存在します。MH3系列に登場したジエン・モーランやナバルデウス、アマツマガツチなどです。MHRiseに登場したナルハタタヒメやイブシマキヒコも海竜種系の骨格と言えるでしょう。

これらはいずれも泳ぐのに特化したヒレのような器官を持っており、ジエン・モーランやナバルデウスは砂の中を泳ぎ、アマツマガツチは自らが起こした気流に乗るためにそのヒレを使っています。

一方で、ジエン・モーランやナバルデウスは明らかに足が退化したようなヒレであるのに対し、アマツマガツチやナルハタタヒメは最初からそのような形だったと言われても違和感は比較的少ないと思います。例えるなら、ジエン・モーランやナバルデウスはクジラ、アマツマガツチやナルハタタヒメは魚のヒレといった感じでしょうか。

ヒレのような多くの翼を持つ「アルトゥーラ」※MHST2ネタバレ

ストーリーズ2のラスボスとして登場する「アルトゥーラ」は、計6枚の翼を用い、ダウン時以外は常に空中に浮いています。流れるようにヒレを動かすその姿はまるで、カンブリア紀を生きていたアノマロカリスのようです。

アノマロカリスはこんな感じで泳いでいたと考えられています。

古龍の起源が海中にあるならば、アルトゥーラやアマツマガツチは、水中を泳ぐためのヒレを気流に乗って空中浮遊をするための器官として残したまま、現在まで進化した種なのかもしれません。ただ、アルトゥーラは普通に四肢があるドス古龍骨格なので、この線は微妙ですかね…

余談ですが、アルトゥーラはストーリー中でヘビかミミズのような姿を見せており、幼体から生体へと変わる珍しい古龍と言えます。そもそも古龍の幼体自体が珍しいので、今後色々な古龍の幼体が登場してくれると嬉しいですね。

マジで変わりすぎでは?

魚的生物から進化したならこんな感じかも?

古龍の起源がヒレを持つ魚的生物であるなら、当然その足はヒレから進化したことになります。もしそうならどう進化したかという想像図を図解したツイートがありましたので引用して紹介します。

魚の胸ビレは体の側面に位置しているので、胸ビレから進化したのであれば、「一見使いづらそうな背中から生えている足」にも説明がつきます。

現実の生物や飛竜のように、ヒレ→足→翼と進化しているのが、常識の範疇では最も自然に感じます。

現実世界の生物は植物だろうが動物だろうが、そのルーツは海の中にあるので、「植物に近い」と言われる古龍もその例に漏れない可能性は高いと考えられます。

もし進化の過程が少し違っていたら、現在の爬虫類は古龍のような姿になっていたかも?とも考えられるので、ロマンがありますよね。ひょっとしたらこの宇宙のどこかには存在しているのかも・・・?

上で紹介した川崎悟司氏はこのほかにも古生物のイラスト関連など活躍されているので、興味のある方はこれ以外のツイートもチェックしてみてください!

番外編:古龍の起源は虫的生物説

現実世界にも六足で歩行する動物は存在しています。そう、虫です。

しかも、虫は歩行に用いる足のほかに、飛行専用の器官として羽を持っている種が多く存在します。脊椎動物が持つ翼は足が進化したものなので、大きな違いです。

「古龍は動物というより植物に近い」という発言がゲーム中のNPCからもあり、これは現在の常識で考えてはいけないということだと思いますので、このような常識はずれな説も考えておくと面白いかもしれません。

実は虫もエイリアンという説があるくらい、進化の過程が分かっていない生き物なので、その意味でも湖中との共通点が少し感じられますね。

最後に

ということで、今回は古龍種がどのように翼を持つことになったのか、様々な情報をもとに考えてみました。

まだまだ分からないことがたくさんありますし、今後の情報展開に期待ですね。

結論

カイリキーは古龍種!

カイリキーも六足動物だもんね

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