ティラノサウルスは神経が集中した下顎を器用に使って子育てとかしてたらしい!

生き物
https://www.irasutoya.com/より

皆さん、ティラノサウルスは好きですか?私は大好きです。ロマンを感じる体形をしていますよね。

そんな素敵なプロポーションをしているティラノサウルスですが、見つかっている化石や、それらをもとにした復元図からも分かるように、前足(手)がものすごく小さいんですよね。

この前足は大きさゆえに役立っていたとは考えられていませんでした。

では、ティラノサウルスは不器用だったのかというと、そうではない可能性を示す研究が発表されましたので、今回はそれを紹介したいと思います!

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ティラノサウルスは下顎を様々なことに使っていた!?

福井県立大恐竜学研究所が8月23日に学術誌「Historical Biology」にて公表した内容によると、ティラノサウルスの下顎をスキャンしたところ、神経が詰まっており、その部分の触覚が発達していたのではないかとのこと!つまり、対象物をやさしく噛むなどして、人間の手のようにものをつかんでいた可能性があるわけです。

ティラノサウルスといえば、映画「ジュラシックパーク」シリーズの影響もあり、なんでも大きな顎で噛み砕いてしまうというイメージが一般的だと思いますので、このような発見は世間のイメージをガラッと変える、画期的なものだといえます。

Figure
Full article: Complex neurovascular system in the dentary of Tyrannosaurus (tandfonline.com)より、ティラノサウルスの下顎のスキャン画像。オレンジ色の部分が神経血管系、青い部分が歯槽骨(歯と骨の継ぎ目)。

また、繊細な動きが可能ということで、自分たちの子供に対して甘噛みをして世話をしたり、器用に巣作りをしたりと、様々な用途に使っていたことが予想されます。

こんな論文が出てきちゃったら、今後公開される恐竜映画では、営巣するティラノサウルスや、子供を甘噛みしてじゃれるティラノサウルスが登場しちゃうのでしょうか。可愛すぎますね。

これってなんだか「リオレイア」みたいじゃない?

この論文を見てパッと思ったのが、モンハンシリーズに登場するリオレイアみたいだなということ。

実は、リオレイアって下顎のトゲが授乳器代わりに使われていて、空洞のトゲを通じて子供に嚙み砕いたエサを食べさせています。

ティラノサウルスとリオレイアの共通点といえば「前足を使って何かを掴んだりは出来なさそう」くらいだとは思いますが、前足が使えない動物は顎を発達させることで便利に生活しがちなのかもしれませんね!

これは何年か前にUSJで撮った等身大リオレイアです。口の中と顎のトゲが繋がっているという設定です。

じゃあティラノサウルスは前足を何に使っていたの?

狩りに使うのも顎、生活を営むときに使うのも顎、子供と遊ぶのも顎。歩くのに使うのは後ろ足のみ。

そんなティラノサウルスがその小さな前足を何に使っていたかというと、起き上がるときに使っていたという説が有力なようです(諸説あります)。

実際に、大きな体を起き上がらせるために負担がかかっていたようで、鎖骨付近が骨折した形跡のある化石も見つかっているようです。

また、交尾の時に相手を押さえるために使っていたという説や、攻撃に使うときに素早く引き裂くために短かったという説などがあるようです。

最後に

というわけで、今回は8月23日付で掲載された、ティラノサウルスの顎の神経についての論文の内容を紹介してみました。

今まで凶暴なイメージしかなかったティラノサウルスの繊細な一面が分かり、とても驚くのと同時に、なんだかほんわかしませんか?

ティラノサウルスは羽毛が生えているかどうか問題なども有名ですが、今後もティラノサウルスについて新しいことがどんどんわかり、イメージもアップデートされていくのでしょうか。楽しみです。

またこのような画期的な発見などを見つけたら、当ブログにて紹介したいと思いますので、その際は是非またご覧ください。

以上、線香花火でした!

参考文献

顎が敏感なのが発表されたほう

Full article: Complex neurovascular system in the dentary of Tyrannosaurus (tandfonline.com)

前足の使い方を考察したほう

Abstract: EVIDENCE THAT THE ARMS OF <I>TYRANNOSAURUS REX</I> WERE NOT FUNCTIONLESS BUT ADAPTED FOR VICIOUS SLASHING (GSA Annual Meeting in Seattle, Washington, USA – 2017) (confex.com)

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