こんにちは、線香花火です!
今回は、モンスターハンターにおける「魚竜種」についてまとめてみたいと思います。
今作でも何種か登場している魚竜種ですが、どれが魚竜種で、実は魚竜種ではないのは何かと説明できる人は多くないと思います。
そんな魚竜種について、定義からおさらいしつつ、説明していきたいと思います。
シリーズに登場する主な魚竜種
まずは、歴代シリーズに登場する主な魚竜種の一覧です。なお、外伝作品やフロンティアは今回は除外しています。
モンスター名 | 別名 | 登場作品 | モデル |
ガレオス | 砂竜 | MH、MHG、MHP、MH2、MHP2G、MH4G、MHX、MHXX | サメ(ハンマーヘッド?) |
ドスガレオス | 砂竜 | MH、MHG、MHP、MHP2、MHP2G、MH4G、MHX、MHXX | サメ(ハンマーヘッド?) |
ガノトトス | 水竜 | MH、MHG、MHP、MH2、MHP2、MHP2G、MH3G、MH4、MH4G、MHX、MHXX(4、4Gは戦闘なし) | 魚全般 |
ガノトトス亜種 | 翠水竜 | MHG、MHP、 MH2、MHP2、MHP2G、MH3G、MH4G(4Gは非戦闘) | 魚全般 |
ヴォルガノス | 溶岩竜 | MHP2G、MHX、MHXX、MHW、MHW:I | シーラカンスなど肉鰭類 |
デルクス | – | MH3、MHP3、MH3G、MH4、MH4G、MHRise | 魚竜 |
ジュラトドス | 泥魚竜 | MHW、MHW:I、MHRise | シーラカンスなど肉鰭類 |
ブラントドス | 凍魚竜 | MHW:I | サメ |
(アロワナ系) | – | – | アロワナ |
眠魚 | – | – | 金魚 |
(エンシェントサーペント)※絶滅種という設定 | – | – | ウナギやウツボ?口元はカタクチイワシのような雰囲気もある |
それぞれの見た目から分かるように、魚竜種のモデルのほとんどは魚だと思われます。ジュラトドスやヴォルガノスに関しては特徴的なヒレの形から肉鰭類の仲間であることが推測できますし、ブラントドスやガレオスは見た目がまんまサメです。
ガノトトスのように特定のモデルが分からないモンスターもいますが、この場合は魚類一般がモデルと言っても差し支えないかと思います。
ただし、モデルが魚だからと言って、魚竜種も魚かというと少し違いそうです。
「魚竜種」の定義
魚竜種は、太古の昔に飛竜種が水中に適応して進化した種というのがモンハン世界での定説のようです。ガノトトスやガレオスのように、初期の魚竜は飛竜の翼にも似た大きなヒレを持っていたことも裏付けとなりそうです。
一方で、最近ではこの説は誤りであり、翼とヒレはただ似てしまっただけの器官だとも言われています。現実世界においても、魚の胸ヒレや動物の前足、鳥やコウモリの翼は「相同器官」だと考えられていますし、そのような機関が似てしまう可能性はあります。このあたりの話は高校生物の教科書に詳しく載っていますので、お持ちの方は読んでみてください。
飛竜種から進化したのが誤りとされることはありますが、魚竜種が魚類ではなく爬虫類の仲間であるということには変わりが無く、その根拠として「魚竜種はエラではなく肺で呼吸をしている」ということが挙げられます。モンスターとして戦う魚竜種は全て肺を持っているため、魚のような見た目をしていながらも陸上で活発に活動することができるのですね。
「魚竜」と「海竜」
モンハン世界で水棲の爬虫類というと、多くの人が魚竜種より先に海竜種を思い浮かべるのではないでしょうか。実際、登場モンスター数でいっても人気モンスター順でいっても、海竜種の方がメジャーと言えます。
モンハンライズでも、タマミツネのような人気モンスターに始まり、イソネミクニやオロミドロといった新種が実装されるなど、非常に優遇されていると言えます。(ワールドに出せなかったためという説もありますが)
そんな海竜種ですが、「水棲の爬虫類である」という共通点はありますが、魚っぽい見た目の魚竜種と異なり、多くがトカゲっぽい見た目です。
どうしてこのような相違点があるのかを知るために、魚竜種と海竜種を現実の生物に当てはめて考えてみたいと思います。
「海竜種」
海竜種を現実に当てはめると、水棲の恐竜が最も近いと考えられます。
水棲の恐竜というと2020年に「スピノサウルスは泳ぎに適した体を持ち、水棲であることがわかった」というニュースが大きく報道されたことが記憶に新しいです。海竜種は、まさにスピノサウルスの仲間が最も近い存在だと考えます。
最新の研究ではスピノサウルスは四足歩行をしていたとする説もあり、尻尾を上手に使い泳いでいた点、頭の構造がワニに似ている点なども、海竜種のラギアクルスと共通する点が多いように感じられます。さらに、スピノサウルスも海竜種と同じく、水中でも陸上でも活動ができ、狩りをおこなていたと考えられることも興味深いです。
モンハン世界に海竜種が登場したのはかなり前のことなのでスピノサウルスをモデルに作られたとは言い難いですが、結果的に海竜種に近い生物が現実にもいたことがわかったということになると思います。
また、スピノサウルスは「獣脚類」に分類されており、これは現実においてはティラノサウルスなどが属し、モンハン世界に当てはめると獣脚目のアンジャナフやイビルジョーが該当します。つまり、海竜種は現在の進化樹形図においては独立した場所に位置しますが、源流は他の飛竜、鳥竜、獣竜、牙竜などと同じ可能性があります。
「魚竜種」
なんと、魚竜はそのままの名前で現実に存在していました。代表的な種としてイクチオサウルスなどが知られています。既に絶滅していますが、体の形は現在のイルカに非常に近いものが多かったようです。
そしてこれら魚竜は、その正確な先祖がわかっておらず、今でも何から進化したのかわかっていません。つまり、モンハン世界においても、海竜が獣脚類から進化したと考えられるのに対し、魚竜は「竜」が「竜」とされる前の原始的爬虫類だった時期に分岐したと考えることができます。
まとめ
ということで、今回はモンハン世界の魚竜種についてまとめてみました。
結論は、以下の通りです。
・魚竜種は魚ではなく、肺呼吸を行う水棲爬虫類である。
・海竜種とは分岐した時期が異なり、海竜種より古い時期に分岐進化したと考えられる。
ただ、「肺呼吸ができる」という1点のみで魚竜種に分類されてしまった魚も実はいるんじゃないかと思うこともあります。
シリーズを追うごとに樹形図に微調整が加わったり新種が追加されたりするので、今後どう変わっていくか非常に楽しみですね。
以上、線香花火でした!
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