生態系の保全や多様性という言葉を履き違えている人が意外といるという話

先日、外来種の魚をリリースすることを肯定する内容の動画を載せたツイートがTLに流れてきました。リプライ欄や引用欄には賛否両論様々な意見がありましたが、基本的に「賛」側は実際に外来種のリリースをする当事者が多いように感じました。

別に釣り人を否定するわけじゃないですし、それ自体は本筋から外れるのでこの話題はここまで。

気になったのが、上記のリプ欄に「生息地を広げるのも本能。多様性を大切にしろ」というリプライがあったこと。他にも似たような意見を言う人が見受けられました。

生き物の多様性って、大人なら理解できているものと思っていましたが、違うようです。

まず、「生息地を広げるのは生き物の本能」という部分は大筋で正しいです。ある生き物が生息地を広げようとするとき、それを止める権利は人間にはありません。

ただ、それが人為的にその地域に入ってきたものなら話は別です。生息地を広げるのが本能というなら、その生き物が自分の力だけで移動してくる場合のみ認めるべきです。

勝手に外から持ち込まれた生き物が現地の生態系を更地にしてしまったら、それは自然の摂理とはかけ離れた出来事だと言えるでしょう。多様性とは真逆のことです。

昨今では、奄美でマングースがほぼ根絶されたなど、生態系にとって喜ばしいニュースもたびたび見かけます。しかし、それは現地の人々の多大な協力があってこその成果だと思います。

河川での外来種問題は陸地の生物より解決が難しいように感じるので、ブラックバスのせん滅などを考えると釣り人が協力的でないことには始まらないと思います。しかしバス釣りがスポーツ的に人気であることを考えると、やはり協力は得られず、外来魚は完全に定着し、在来種が絶滅してしまうのかなあというなんだか悲しい気持ちになります。

イワナとかアユとかニジマスとか、コイとかナマズとか、絶滅したら悲しくないんでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました